2009-07-01から1ヶ月間の記事一覧
盤面を見ているうちに、二通りか三通りかのが目に映ってくる。ほとんど同時にである。そしてそのうちの一ツをえらぶ。えらぶ理由があるから選んだというのでもない。・・・だが、不思儀にも読んでみると、その手はちゃんと目的を成立させてくれる出発点とな…
ウェブ上でも読めるようになっています。 http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/090726/shg0907260730000-n1.htm
http://silva.blogzine.jp/blog/2009/07/post_c350.html
(1) コンピュータ将棋には指せない手を指して勝つのがトッププロ 私は、ある対象に惹かれ、でもその素晴らしさが広く知られていなかったり、構造の複雑さゆえに一般にあまりその魅力が認識されていないとき、この手で何とかしてみたいと、いつも心がうずく。…
どうぞご一読ください。 http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/5/index.html http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/shogi.htm
「週刊現代」編集部のご厚意により、同誌7月18日号に寄稿した『勝ち続ける力』書評を、本ブログに転載する許可を得ました。どうぞご一読ください。 『勝ち続ける力』 著者 羽生善治/柳瀬尚紀 新潮社(1470円) 評者 梅田望夫 ―― 将棋を究める天才の内面に 濃…
手がよく見え、それに激しい性格が加わると独走型の棋風になりやすい。升田はこの種の代表的天才で、その極致に達した人といっていい。しかし天二物を与えずで、思考線が前へ前へ進む結果、いつしか"二人で将棋は造られて行くもの"ということを忘れ、われ一…
新手の意味は棋士によってもっと拡げて「受けの手でも新手は新手」といえるかもしれないが、「升田は主導権を本に対手を支配する意味を含んだものが新手である」と主張していることに注意せねばならない。これは氏の個性の"厳しさ"を物語る。また"厳しさ"と…
升田のような将棋を内面の自己闘争のうちに解決して行こうとする方法は無限に深い道で、これは苦行にも等しい。対手の着手という現実に即応することをすくなくし、自分の頭脳の中で敵の手を造ることは、もはや「敵」でなく「自分の化身」になる。自分の化身…
大山名人の将棋が育った時は関西将棋が関東将棋の合理性を取り入れ、自己のものに消化すべく努力した革命期の時代で、その結晶が升田、大山の将棋である。 この消化――というよりむしろ逆に関東将棋を征服し終って――さらにそれが全棋界の主流となり、そこに東…
以前ブログで、 昨年の棋聖戦は第一局佐藤先勝。前々から予定を立てていたわけではなかったので、二勝二敗で第五局・最終局まで行ったのに、観戦のために日本に来ることができず、無念に思っていました。 今年も大熱戦で最終局まで行くことを祈念しつつ、も…
書評を寄稿した関係で「週刊現代」最新号の米長邦雄・将棋コラムを読む機会を得た。ホームページ「米長邦雄の家」の「将棋の話」でも、「どうも近頃の将棋は分からないことが多いです。」で始まり「矢倉は純文学と言った棋士も居ました。今では死語というか…
「ビジネスを引退したら、老後の楽しみに将棋の観戦記を書いてみたいなとは思っていました。自分の人生でいつか起きたらいいなと思うことが、去年、僕の身に起きた。この本は"僕自身の幸福"に密接に結びついています。」 ・・・・・
http://silva.blogzine.jp/blog/2009/06/post_34e9.html によれば、第21回将棋ペンクラブ大賞の対象は「2008年4月1日から2009年3月31日に発表された作品」とのことで、「シリコンバレーから将棋を観る」は4月25日発売だったので対象外。よって今年は関係ない…
誘導した局面が実現したこと、かならずしも、有利とはいえない。誘導される側には、それが自分にとっても、ある程度の見通しがあるから、誘導されるのである。その両者の見通しの根本(ねもと)には大局観という"直感"がある。その直観力がすなわち強弱の差な…
升田氏の将棋は、よく芸術品だといわれたし、自身でもそれを口にした時代があった。じっさい自分の設計した路線の内へ、相手を必ず引き入れてしまうまで、ヨミをしぼって行く。その鮮烈さは芸術といっていいかもしれない。もちろん、こうした指し方の終点は"…
http://book.asahi.com/review/TKY200907070111.html
「シリコンバレーから将棋を観る」のアマゾンでの順位が、日曜日の朝日新聞書評掲載後に書籍総合56位まで上がりました。ただ、実はその前日の土曜日から順位がかなり上がっていたそうで、なぜだろう、何があったんだろう、と不思議に思っていましたが、この…
将棋というものは、二人の別々な力がぶつかる場所である。だが、それだけのものではなくて、二人の将棋が一体のものとなって、とけあっている一つの有機体でもある。名局とは、その極致の謂(いい)であって、音楽にたとえれば、最高の人々によってなされる交…
一週間前に書いたエントリー(http://d.hatena.ne.jp/modernshogi/20090628/1246203893)でちょっと触れた「勝ち続ける力」(羽生善治+柳瀬尚紀)について書いた書評は、「週刊現代」7月6日発売号に掲載されます。
どうぞご一読ください。奥泉光氏も「指さない将棋ファン」で「プロ将棋の観戦が趣味」だったのですね。 ネットでもこの書評が読めるようになったら、また改めてお知らせします。