祝・「将棋世界」電子書籍化

将棋世界電子書籍化、発表直後からの大反響、おめでとうございます。
数か月前に米長会長と柿木さん(柿木神)からこの構想を伺い、試作版ソフトを見せていただいたとき、「紙から電子書籍にすることで、将棋ほど価値が高まるものはないのだ!」と直覚しましたが、いざ完成版をダウンロードしてみて、いやいや、やはりこれは棋書に革命を起こしますね。そう確信しました。
将棋の雑誌や本を読みながら、同じページにある盤面図の上を棋譜通りに駒が動かせる。ある対局の図面を示しながら某かの話題を展開するとき、その図面の裏には実際の棋譜が紐づけされていて、読者はその棋譜を初手から最終手まで自由に図面上で動かせる。それも指で触れるだけで。

こんなシンプルな新しい機能によって、将棋の本や雑誌の読書経験がどれだけ違ったものになるか。この機能こそを読者は待ち望んでいたのです。百聞は一見にしかず。iPadユーザの方は、将棋世界アプリ(230円)をダウンロードして、無料で添付されている「将棋世界」12月号を体感してみるといいと思います。
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/12/08/115/
タイトル戦、順位戦を中心としたネット中継の充実(特に棋譜コメント欄充実には目を瞠るものあり、ときどき行われるUst大盤解説中継も秀逸)、携帯中継事業の開始(今はほぼ毎日、対局中継がある、そして携帯全機種対応へ)、このたびの「将棋世界」の電子書籍化、さらに今後起こるであろう棋書の革命的変化や、新しい将棋コンテンツ・アプリケーションの創出。
ブレークスルーは、さまざまな真摯な努力の総量がある閾値を超えたときに突然起きることがあります。
2011年が、将棋界にとってそんな始まりの年になりますように。