金子金五郎語録(4)

誘導した局面が実現したこと、かならずしも、有利とはいえない。誘導される側には、それが自分にとっても、ある程度の見通しがあるから、誘導されるのである。その両者の見通しの根本(ねもと)には大局観という"直感"がある。その直観力がすなわち強弱の差なのである。(「近代将棋」第十九巻四号(昭和43年4月号))