「将棋ファン」カミングアウト

こういう感想を読むと、本を書いてよかったなと思います。

梅田望夫さんが、将棋に関する本を書いたおかげもあり、私の中で、再度、将棋ブームが来ています。
(梅田さんの著作の中にもありましたが、「将棋ファン」であることをカミングアウトできるようなったということかもしれません。)
http://blogs.itmedia.co.jp/ascendia/2009/06/post-cda1.html

シリコンバレーから将棋を観る」の取材を受けるとき、記者の方やカメラマンの方から「僕も隠れ将棋ファンなんですよ。」と声をかけられることが多い。そして決まってそのあとに「でも、本当に弱いんですけどね」という言葉が続いて出てくる。皆が「隠れファン」になる理由は、将棋を観てはいても、将棋を指す練習をしていないからだ。
そして、「あっ、ほーら、弱いんですけどって、やっぱり言っちゃった。言っちゃいますよね」とお互いに笑うのである。
中央公論」最新号の編集者・編集後記の一つに、

熱戦続く羽生―郷田の名人戦に触発され、将棋ソフト「ボナンザ」に挑む。まるで歯が立たず路線変更。もっぱら観戦し、関連本を読む。まったりとマイペースで日本文化の粋を楽しんでいる。

とあったが、「ボナンザ」に限らず将棋ソフトはもうおそろしく強いから、将棋を指す練習をせずに指せば、いきなり吹っ飛ばされてしまうだろう、かなり多くの人が。
棋士の方々いわく、最高峰の将棋ソフトに勝てるのは、日本中でもう五百人くらいしかいないんだそうだ(もっと少ないという説もある)。
でもまあそういう「将棋の強さ」とは関係なく、上質の解説付きで将棋を観戦するのは、最高の知的エンターテイメントだと思う。
いよいよ名人戦第七局も大詰めで、明日二日目で勝負がつく。名人戦棋譜速報サイト(http://www.meijinsen.jp/)には一日会員(200円)もあるし、将棋会館(東京)では佐藤康光九段の解説会、関西将棋会館では井上慶太八段の解説会がある。これを機会に、一人でも多くの「隠れ将棋ファン」が「カミングアウト」するといいな、と思います。