野月浩貴「熱局探訪」最終回が素晴らしい

10月16日米国西海岸時間の午前4時9分(日本時間午後8時9分)にTwitterでこうつぶやいた。 午前4時起床。今日の橋本野月戦は、両者気合い入りまくり(時間の使い方)で、面白いぞ。 http://twitter.com/mochioumeda/status/4913300845 は、10月16日のB2順位戦、先…

金子金五郎語録(10)

その人の将棋を通して、その人の深奥にふれる、ということは、将棋を鑑賞する者の大きなよろこびである。私はかって升田氏の出現に接して、その人とその将棋がかくも一体になれるものか、と驚嘆したことを覚えている。いまだからいうが、そのころはそういう…

渡辺竜王防衛に思う――次は羽生渡辺百番勝負を

渡辺竜王が森内九段を四連勝で下して竜王位を防衛。六連覇を果たした。先日東京で何人かの若手棋士と話していたとき、皆一様に渡辺竜王の研究量の膨大さに舌を巻いていた。彼が人生の最優先事項に置いている竜王位の防衛には、そういう日頃の精進の成果があ…

先崎学八段の将棋評論

衛星版で購読している日経新聞にいま掲載されている王座戦の観戦記(清水大石戦)が先崎学八段の手によるものである。将棋も強く将棋界にもおそろしく詳しい友人(編集者)の持論は、「すべての将棋は、先崎さんによって解説されるべきだと僕はひそかに思ってい…

勝又清和著「最新戦法の話」の英訳プロジェクトスタート

勝又清和著「最新戦法の話」の英訳プロジェクトがスタートしたというニュースを今朝、知りました。 http://hidetchi.blog68.fc2.com/blog-entry-199.html# 素晴らしいですね。 僕の本が英訳されるよりも、勝又さんの本や羽生さんの本が英訳されることのほう…

将棋世界12月号と中央公論12月号

発売中の将棋世界12月号に、 第57期王座戦第2局エッセイ「「心の在りよう」の差」 を寄稿しました。戸辺誠五段が感想を書いてくださいました。ありがとうございました。 http://tobemakoto.blog55.fc2.com/blog-entry-348.html 今日か明日発売の中央公論12月…

後藤元気氏の観戦記がたくさんネットで読める。

第21回将棋ペンクラブ大賞観戦記部門で大賞に輝いたのが後藤元気さん。タイトル戦中継の多くや順位戦中継等を、「烏」というペンネームで彼が担当してもいる。 その受賞作品が彼の「お仕事ブログ」(http://blog.goo.ne.jp/gotogen)で読めるようになっている…

先日の勝又清和六段との対談は、中央公論 2009年11月号(11月10日発売)に掲載されます。

内容はコンピュータ将棋関係です。

将棋ペンクラブ機関紙「将棋ペン倶楽部」に掲載された”受賞の言葉”、将棋世界

第21回将棋ペンクラブ大賞で、「将棋世界」に寄稿した「機会の窓を活かした若き竜王」が優秀賞をいただき、9月18日の授賞式に参加し、同機関紙「将棋ペン倶楽部」(第52号、2009年秋号)に”受賞の言葉”という原稿を書きました。本ブログへの転載を快諾していた…

渡辺明竜王の自負、彼にとっての「周囲」の定義の変化

竜王戦第一局は渡辺竜王の勝利で幕を開けた。 渡辺竜王のことを考えるときはいつも、パリ対局で敗れ悄然としていた彼の姿をまず思い起こしてしまうのだが、それはちょうど1年前のことだ。そして3連敗からの4連勝という昨年の秋から冬にかけてのとてつもない…

しんぶん赤旗9月20日付朝刊に、木屋太二氏による「シリコンバレーから将棋を観る」書評が掲載されました。

「変わりゆく現代将棋」と羽生王座18連覇の偉業

「シリコンバレーから将棋を観る」で詳述した羽生善治の長期連載「変わりゆく現代将棋」(「将棋世界」1997年7月号から2000年12月号、全41回)を、ゆえあって読み直している。 しかしこの連載の圧巻は、「5手目▲7七銀型で18手目△5三銀右と進む形の急戦矢倉」で…

歴史記述、情勢分析、一局の将棋、感想戦、観戦記、なぜ将棋に惹かれるのか

われわれの記憶の容量は無限ではなく、過去の一瞬一瞬における文脈と、それぞれの時点で潜在的に存在した選択肢を記憶していることは不可能である。過去を振り返るには、現在の地点で判明している帰結から遡って脈絡を見出し、筋道を立てていくしかない。歴…

将棋ペンクラブ大賞にブログ部門を

せっかく第21回将棋ペンクラブ大賞贈呈式パーティに出席するので、「将棋ペンクラブ大賞に、ブログ部門を創設するといい」と提案しようかと考えています。(ツイッターでも、http://twitter.com/gpsshogi、http://twitter.com/itumonといった新しい風が吹いて…

将棋に流れる時間について

カリフォルニアの時間は、夏時間だと時差が日本と16時間ある。 順位戦が始まる日本の午前10時は、こちらの午後6時である。それから4時間くらい(昼食休憩後1時間経過したあたりまで)観て、寝て、たとえば朝4時に起きると日本の午後8時でちょうど将棋が佳境に…

来週は日本

日本出張中の仕事の間隙を縫って、 9月16日は、京都での王座戦第二局の観戦に行き、ウェブ観戦記は書きませんが中継ブログのお手伝いをちょっとします。 9月17日は、夕方から某誌の企画で、将棋連盟にて勝又清和六段と対談をします(詳細は追ってお知らせしま…

王座戦第一局中継英訳、そして京都での第二局では・・・・・

片上六段のtwitter(http://twitter.com/shogidaichan)で知りましたが、王座戦第一局(羽生山崎戦)の中継が英訳されています。 http://live3.shogi.or.jp/ouza/kifu-en/20090904-en.html 京都で行われる第二局では、リアルタイム英語中継ということになるのか…

1995年は遥か昔になりにけり: 井口昭夫の羽生批判をめぐって

1992年8月の甲子園。明徳義塾は星稜の四番打者・松井秀喜に対して五打席連続敬遠作戦をとり、松井は一度もバットを振ることなく星稜は敗退した。詳しくはここを参照されたいが、この事件の反響は大きく、明徳義塾に批判が集まって大事件になった。 http://ja…

VOICES OF JAPAN: Watching Shôgi from Silicon Valley

http://www.japanecho.co.jp/sum/2009/360414.html 「Japan Echo」誌8月号に掲載されたインタビュー(英文)が、ウェブ上でも読めるようになりました。 インタビュー中で話題になっている「シリコンバレーから将棋を観る」の英訳サイトはこちらです。 http://m…

羽生名人は序盤の長考で何を考えていたか: 名人戦第七局の▲4六歩をめぐって

朝日新聞に掲載された奥泉光氏の「シリコンバレーから将棋を観る」書評の中に、名人戦第七局の▲4六歩がこう書かれている。 将棋ファンといえば、将棋を指すのが好きな人のことだと普通は思うわけなのだけれど、将棋を指さない将棋ファンも世間にはけっこう存…

渡辺明「永世竜王への軌跡」: 「心のオープン化」がみごとな名著

将棋鑑賞という趣味を同じくする同世代の友人から、 『永世竜王への軌跡』面白かったです。あまり将棋の本は知らないのですが、棋士がこれほど自分の戦いを語った本って、今までにあったのでしょうか? というメールが届いた。将棋世界09年9月号に書評を寄稿…

「日経ビジネス」梅谷 哲夫編集長「将棋が暗示するメディアの将来」で「シリコンバレーから将棋を観る」が取り上げられています。

http://www.nikkeibp.co.jp/article/news/20090803/171872/ 全文を読むには、無料の会員登録が要るようです。

金子金五郎語録(9)

盤面を見ているうちに、二通りか三通りかのが目に映ってくる。ほとんど同時にである。そしてそのうちの一ツをえらぶ。えらぶ理由があるから選んだというのでもない。・・・だが、不思儀にも読んでみると、その手はちゃんと目的を成立させてくれる出発点とな…

産経新聞09年7月26日朝刊に棋聖戦観戦記「訪れるか将棋界「Xデー」」を寄稿しました。

ウェブ上でも読めるようになっています。 http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/090726/shg0907260730000-n1.htm

「機会の窓を活かした若き竜王」が将棋ペンクラブ大賞・文芸部門優秀賞を受賞しました。

http://silva.blogzine.jp/blog/2009/07/post_c350.html

「フォーサイト」誌2009年8月号に、高橋和さんによる「シリコンバレーから将棋を観る」書評が掲載されました。

棋聖戦第五局観戦記、完結しました。

(1) コンピュータ将棋には指せない手を指して勝つのがトッププロ 私は、ある対象に惹かれ、でもその素晴らしさが広く知られていなかったり、構造の複雑さゆえに一般にあまりその魅力が認識されていないとき、この手で何とかしてみたいと、いつも心がうずく。…

棋聖戦第五局観戦記、ライブで書きます。

どうぞご一読ください。 http://kifulog.shogi.or.jp/kisei/5/index.html http://sankei.jp.msn.com/culture/shogi/shogi.htm

「週刊現代」2009年7月18日号に寄稿した『勝ち続ける力』書評

「週刊現代」編集部のご厚意により、同誌7月18日号に寄稿した『勝ち続ける力』書評を、本ブログに転載する許可を得ました。どうぞご一読ください。 『勝ち続ける力』 著者 羽生善治/柳瀬尚紀 新潮社(1470円) 評者 梅田望夫 ―― 将棋を究める天才の内面に 濃…

金子金五郎語録(8)

手がよく見え、それに激しい性格が加わると独走型の棋風になりやすい。升田はこの種の代表的天才で、その極致に達した人といっていい。しかし天二物を与えずで、思考線が前へ前へ進む結果、いつしか"二人で将棋は造られて行くもの"ということを忘れ、われ一…